スポーツ用品店チェーン「ヒマラヤ」、50年の接客ノウハウを学んだAI副店長を全店に導入

スポーツ用品店チェーン「ヒマラヤ」、50年の接客ノウハウを学んだAI副店長を全店に導入

スポーツ・アウトドア用品の小売チェーンを展開する株式会社ヒマラヤ(本社:岐阜市)は、50年分の接客ノウハウや企業理念を学習したAI副店長「アイダ つなぐ」を全店舗に配属した。

業務端末で使えるAIスタッフ

「アイダ つなぐ」は、店舗の業務端末から利用できる対話型AIで、現場スタッフが疑問を入力すると適切なアドバイスを返してくれる存在だ。業務マニュアルや規定はもちろん、マニュアルには載っていない現場の経験則や会社の歴史まで幅広く学習しており、単なる情報検索にとどまらず、ヒマラヤが大切にしてきた「お客さま起点で最善の対応をする」という考え方にもとづいた回答ができる点が特徴だ。

これまで熟練スタッフの経験に頼りがちだった複雑な業務の判断や、新人教育の負担を軽減し、店舗全体のサービスを均質化することが狙いだ。将来的には商品知識の学習や在庫・顧客データとの連携により、より個人に合わせた接客サポートへの発展も視野に入れている。

「配属」という形で迎え入れた理由

AIの名前には二つの意味が込められている。「店長とスタッフの間(あいだ)をつなぐ」存在であることと、「50年の歴史とお客さま第一主義のマインドを時代を超えてつなぐ」という思いだ。

ヒマラヤはAIを単なるシステムツールとして扱うのではなく、スタッフが親しみを持って頼れる「仲間」として受け入れてもらえるよう、一般社員の入社と同様に社内で人事通達を発令するという形式を取った。

「人にしかできない仕事」を守るためのAI活用

代表取締役社長の小田学氏は「ヒマラヤの仕事は、ただ商品を販売することではなく、お客さま一人ひとりに寄り添い、長く信頼していただける関係を築いていくこと」と述べ、AI活用はスタッフが人間ならではの接客に集中するための環境整備だと位置づけている。

フィッティングや悩み相談など、専門的なカウンセリングの要素が強いヒマラヤの接客スタイルにおいて、AI副店長のサポートによってスタッフがお客さまと向き合う時間をより大切にできるようにする——というのが今回の導入の根底にある考え方だ。

システムを提供したTHAの視点

AIの開発・提供を担った株式会社THA(本社:東京都新宿区)の代表取締役、西山朝子氏は「お客さまに本当に合う商品を勧める誠実さや、プロとしての言葉と行動で寄り添う接客は、デジタル技術には代替できないヒマラヤ独自の価値」とコメント。開発を通じてその哲学が一つひとつの接客の所作に深く根づいていると実感したとしており、創業50周年という節目にその理念をAIに実装し次世代へつなぐ取り組みに携われたことへの喜びを示した。

ヒマラヤは今回のAI導入を「次の50年に向けた本気の現場改革」の一歩と位置づけており、今後もAI活用による店舗サービスの進化を推進していく方針だ。

出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000045.000085100.html