JALと羽田空港、スマホ顔認証だけで乗り継ぎまで完結する世界初の実証実験に成功

日本航空(JAL)と東京国際空港ターミナル(TIAT)が、スマートフォンに保存したデジタル身分証明を使い、パスポートの提示なしに顔認証だけで搭乗から乗り継ぎまでを完結する実証実験を世界で初めて成功させた。
パスポートなしで搭乗・乗り継ぎが完結
両社は、国際航空運送協会(IATA)が主催する「Data & Technology Proof of Concepts」プログラムに共同参加。事前にスマートフォンのモバイルウォレット(電子財布機能)に搭乗券やパスポートなどのデジタル証明書と顔情報を登録しておき、空港では顔認証のみで一連の手続きを行う仕組みを検証した。
特に乗り継ぎ便でのデジタル身分証明の活用に成功したのは今回が世界初となる。検証は羽田→香港→ロンドンというルートで実施された。
3種のウォレットアプリで相互接続を確認
実証実験では複数の技術的な課題も検証した。3種類の異なるモバイルウォレットアプリを使った本人確認の相互運用性を確認したほか、乗り継ぎ用セキュリティゲートと搭乗ゲートの両方で、2方式の顔認証(1対1認証と1対多数認証)への対応を実証した。なお、羽田・香港では1対多数認証、ロンドンでは1対1認証を採用している。
また、既存の空港設備との連携も確認できており、羽田空港の「Face Express」や香港空港の「Flight Token」といった現行システムとの接続も可能であることが示された。
チェックインから搭乗まで手続きが大幅に簡素化
この仕組みが実用化されれば、チェックインカウンターでのパスポート提示が不要になるだけでなく、将来的には保安検査・出入国審査・搭乗・乗り継ぎのすべてを非接触でスムーズにこなせるようになることが期待される。手続きの簡素化によるヒューマンエラーの削減効果も確認できたという。
JALとTIATは、今回の成果を航空サービスの技術標準化に向けた基礎として位置づけており、引き続き実証実験への参画を通じて、より快適な搭乗体験の実現を目指すとしている。
