三井住友銀行、Sakana AIと共同開発した「提案書自動生成AI」の導入を開始

三井住友銀行、Sakana AIと共同開発した「提案書自動生成AI」の導入を開始

三井住友銀行は、東京発のAI研究企業・Sakana AIと共同開発した「提案書自動生成アプリケーション」の運用を開始した。銀行員がこれまで手作業で行ってきた高度な提案資料の作成業務を、AIが幅広く支援する取り組みだ。

背景:複雑化する顧客ニーズに応えるために

近年、ビジネス環境の急速な変化やデジタル化の加速により、企業が抱える経営課題はますます複雑になっている。金融機関には、顧客の状況を深く理解したうえで、迅速かつ高い専門性を持った情報提供や提案が求められるようになっている。

こうした状況を受けて三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)は、2025年5月にSakana AIとパートナーシップ契約を締結。今回の提案書自動生成アプリケーションは、その契約に基づく実装フェーズの第一号案件にあたる。

機能:AIが提案づくりの全工程を支援

このアプリケーションの特徴は、単なる文書の自動生成にとどまらない点にある。対象企業の財務情報や非財務情報(ESGや事業戦略など定量化しにくい情報)をAIが分析し、提案の目的や論点に合わせた下書きを作成するだけでなく、新たな視点や客観的な論点も提示する。

これにより、行員はこれまで時間を取られがちだった情報収集や資料作成の負担から解放され、「多角的な分析」や「本質的な課題解決策の検討」といった、人間ならではの判断が必要な業務に集中できるようになる。

また、情報収集・分析、仮説の構築、提案ストーリーの組み立て、品質チェックといった各工程を、役割の異なる複数のAIが連携しながら段階的に担う仕組みを採用している。これまで行員個人の経験やスキルに依存していた業務を、組織全体で均質に高い水準で提供できる体制へと転換することが狙いだ。

今後の展開:営業支援AIとの連携でさらなる高度化へ

SMBCグループは今後、このアプリケーションの継続的な機能改善を進めるとともに、4月24日に発表した「営業推進AIアプリケーション」との連携を深めることで、顧客への価値提供のさらなる向上を図る方針だ。

Sakana AIとは、SMBCグループ内のほかの業務領域においてもAI技術の活用を順次検討しており、最先端の技術を実務プロセスに取り込むことで、業界をリードするAI活用のあり方を追求していくとしている。

Sakana AIとは

Sakana AIは、東京を拠点とするAI研究開発企業。複数のAIモデルを統合・最適化する独自技術や、AIが自律的に科学的発見を行うシステムなど、革新的な研究成果を次々と発表している。金融・防衛をはじめとする国内大企業や公共機関とも連携しており、日本のニーズに根ざしたAI技術の社会実装と普及を目指している。

出典:https://www.smfg.co.jp/news/pdf/j20260430_01.pdf