スーパーの「値引き」をAIが判断——藤三の全26店舗に導入、食品ロス削減と業務効率化を同時に実現

スーパーの「値引き」をAIが判断——藤三の全26店舗に導入、食品ロス削減と業務効率化を同時に実現

画像はAI生成です

株式会社サトーと株式会社シノプスが共同開発した「AI値引きソリューション」が、広島県のスーパーマーケットチェーン・株式会社藤三の全26店舗に導入された。

ベテランに頼りきりだった「値引き判断」が現場の悩みに

惣菜売り場の値引きは、来店客の多さや時間帯、天候、商品の売れ行きなど、複数の要素を瞬時に読み取る必要がある繊細な業務だ。これまで藤三では、その判断を店長や副店長といった経験豊富なスタッフに頼るほかなく、ベテランの勘に依存する属人的な運用が続いていた。経験の浅いスタッフには任せにくく、本来は店舗全体の管理に集中すべき責任者が値引き作業に時間を取られるという構造的な問題を抱えていた。

商品をスキャンするだけで、AIが値引き額を自動算出

今回導入されたソリューションは、サトーの次世代IoT対応ラベルプリンター「FLEQV®(フレキューブ®)FX3-LX」と、シノプスのAI値引きサービス「sinops-CLOUD AI値引」を組み合わせたものだ。

仕組みはシンプルで、売り場のスタッフが商品のバーコードをスキャンすると、AIが販売実績・価格・在庫量・来客数予測・天候といったデータをもとに最適な値引き率を自動計算し、その場で値引きシールを発行できる。値引き額の判断からシール貼り付けまでの一連の作業が一気通貫で完結するため、誰が担当しても同じ水準で対応できる環境が整った。

試験導入での手応えが、全店展開の決め手に

全店舗への展開に先立ち、まず3店舗で実証実験を実施。その結果、惣菜の売れ残りによる廃棄率の改善が確認され、収益面にもプラスの効果があると評価された。この成果を受けて、藤三は全26店舗への導入を決断した。

店長・副店長が「本来の仕事」に集中できる職場へ

藤三の専務取締役 営業本部長・藤村氏は、導入後の変化についてこう語る。値引き業務をアルバイトスタッフが担えるようになったことで、店長や副店長はマネジメントや管理業務といった本来の役割に専念できるようになった。さらに、夕方のピーク時間帯でも欠品を防げるようになるなど、販売体制全体の改善にもつながっているという。今後は惣菜部門にとどまらず、水産部門や生鮮部門など他のカテゴリーへの展開も視野に入れており、さらなる生産性向上と利益率改善をめざす方針だ。

出典:https://www.sato-global.com/ja/news/release/2026/20260313/