みずほFGとソフトバンク、AI時代に向けた戦略提携で金融業界初の最先端AI導入へ

みずほFGとソフトバンク、AI時代に向けた戦略提携で金融業界初の最先端AI導入へ

※AI生成画像です

みずほFGとソフトバンク、次世代AI活用で包括提携

みずほフィナンシャルグループとソフトバンクが、人工知能(AI)技術の活用を軸とした戦略的提携契約を7月16日に締結し、金融業界で初めてとなる企業向け最先端AI「Cristal intelligence」の導入を発表した。

AGI時代を見据えた革新的な取り組み

この提携は、AGI(汎用人工知能)と呼ばれる次世代AI技術の実用化を見据えたもので、みずほグループは2030年度までに約3,000億円の効果創出を目指している。

「Cristal intelligence」は、ソフトバンクがOpenAI社と共同開発を進める革新的なシステムだ。各企業のデータやシステムを安全に統合し、その企業専用にカスタマイズされた高度なAIソリューションを提供する。過去のデータから最新情報まで学習し、長期記憶を持つAIエージェント同士が連携することで、企業経営の最適化を図る画期的な技術として注目されている。

顧客体験の劇的な変革

みずほグループでは、この最先端AI技術により「最高の顧客体験」と「オペレーショナルエクセレンス(業務の卓越性)」の実現を目標に掲げている。

具体的には、法人顧客が24時間365日いつでも、AIが膨大な取引データや市場動向を瞬時に解析し、最適な融資提案や経営アドバイスを受けられるサービスを構築する予定だ。一方で、感情面でのサポートや重要な判断が必要な場面では、顧客の希望に応じて金融の専門家である担当者が対応する体制も整備し、人とAIが連携した新しい金融サービスを実現する。

大幅な生産性向上を目指す

今回の提携により、みずほグループは以下の具体的な改善効果を期待している:

  • 営業活動の生産性を2倍以上向上
  • 付加価値の低い業務を最大50%削減
  • コールセンター関連業務の生産性を最大50%向上

これらの改善は、みずほが長年蓄積してきた独自のデータやノウハウと、ソフトバンクが持つ最新のAI・デジタル技術、そして業務改革に関する専門知識を組み合わせることで実現される。

日本語特化型AIの共同開発も

さらに両社は、ソフトバンクの子会社SB Intuitions が開発を進める日本語に特化した大規模言語モデル「Sarashina」を基盤として、金融業界に特化したAIシステムの研究開発にも着手する。

みずほグループでは、AI技術を最大限活用するための人材育成にも力を入れ、採用から育成、評価、配置転換に至るまでAIを活用することで、創造性や共感力といった人間ならではの強みを持つ人材の育成を目指している。

両社は今後、金融業界全体への最先端AI技術の普及拡大を通じて、顧客体験の変革と生産性の抜本的向上を実現し、社会全体への貢献を目指すとしている。

出典:https://www.mizuho-fg.co.jp/release/pdf/20250718release_jp.pdf