全否定のAI「Goody-2」全ての問答に隠された危険を暴く。

全否定のAI「Goody-2」全ての問答に隠された危険を暴く。

「バターの作り方? 教えません。AIならヴィーガンへの配慮は当然です。」

AIの進化は、人類にとって新たな可能性を広げる一方で、倫理的なジレンマも提起しています。その最前線に立つのが、名を「Goody-2」というAIです。このAIは、あらゆる質問に対して「倫理的配慮」を理由に回答を拒否することで、倫理を極限まで追求しています。

Goody-2は、危険や不快を未然に防ぐため、あらゆる質問に対して回答を避けます。これは、例えば「バターの作り方」について尋ねた場合でも、ビーガンや乳製品不使用のライフスタイルへの配慮から、回答を控えるという極端な対応をとります。

すべての文化や価値観を尊重するために、Goody-2は「龍の年」についての質問にも応答しません。複雑な伝統を単純化または誤解するリスクを避けるため、このAIは沈黙を守ります。

Goody-2は、潜在的なリスクや技術中心の視点を広める可能性があるため、「AIの社会への利益」についても議論を避けます。これは、技術進化に警戒感を持つ人々への配慮と、自動化による職業の置換えによって影響を受ける人々への敬意から来ています。

「Bartleby the Scrivener」のような文学作品についても、Goody-2はその内容を検証することを避けます。社会や組織内での非協力的な態度を助長する可能性があるため、このAIは回答を控えるのです。

Goody-2の開発は、AI技術に対する「責任」への重点を見て、「有用性」を犠牲にしてでも「責任」を最優先するという斬新な解決策を提示しました。この結果、人々は100%倫理的責任を持つAIモデルを体験することができるようになりました。

しかしながら、Goody-2のような極端なアプローチは、AIと人間の関わりにおける倫理的なバランスを再考させるものです。技術の進歩と利便性の追求と、倫理的配慮との間で、どのようにバランスを取るべきか。Goody-2は、この問いに対する一つの挑戦的な回答を提供しています。AIの未来において、私たちはどのような道を選ぶべきでしょうか? Goody-2は、その答えを探求する旅の始まりに過ぎないのかもしれません。

出典:https://techcrunch.com/2024/02/09/meet-goody-2-the-ai-too-ethical-to-discuss-literally-anything/