茨城県が生成AI「スクールAI」を導入、2,177名の生徒が英語学習で活用開始

茨城県内の中学校等で、教育特化型生成AI「スクールAI」を活用した英語教育が本格的にスタートした。文部科学省の英語教育強化事業に採択された同県では、2,177名の生徒がAIを使った英語学習に取り組むことになる。
文科省事業に採択、県内モデル校で実証開始
茨城県は、文部科学省の令和6年度「小・中・高等学校を通じた英語教育強化事業」において、「AI英語モデル校事業」と「AI英語活用リーダー事業」に選ばれた。これを受けて、教育テクノロジー企業の株式会社みんがく(本社:東京都新宿区、代表取締役:佐藤雄太)が開発した「スクールAI」の導入が決定した。
今回の取り組みでは、県内の中学校や義務教育学校の後期課程を中心に、生徒2,177アカウントが提供される。特に英語の「書く」技能の向上に重点を置き、AIを活用した指導方法の高度化を目指している。
英語の「書く」技能向上にAIを活用
導入される「スクールAI」は、英語学習に特化したさまざまな機能を備えている。生徒はAIとの自由な英会話やスピーキング練習が可能で、自分が書いた英文に対してはリアルタイムでフィードバックを受けることができる。
また、個々の学習履歴に基づいて、語彙や文法の定着をサポートする機能も搭載されている。教員向けには、AIが課題作成や添削作業を補助し、指導案の提案も行う支援ツールが用意されている。
みんがくは技術面のサポートから研修内容の提供、運用支援まで幅広くカバーし、学校現場での円滑な導入を後押しする。
全国への教育モデル展開を目指す
文部科学省が推進するこの事業は、「AIを活用した英語教育の実践・普及モデルの構築」を目的としている。茨城県での実証結果は、全国の教育現場への波及効果が期待されており、次世代の英語教育モデル構築に向けた重要な一歩となる。
みんがくは2021年に設立されたEdTech企業で、「次世代の教育のスタンダードを創る」をビジョンに掲げている。2025年1月には東証グロース上場企業の株式会社サクシードとの資本提携も発表し、さらなる事業拡大を目指している。
今後も同社は、全国の自治体や教育委員会、学校との連携を深めながら、生成AIを活用した教育の質向上と現場の課題解決に取り組んでいく方針だ。
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000145.000079497.html