京葉銀行、最新AI搭載のコンタクトセンターシステム導入―顧客対応の質とスピードを大幅に向上へ

京葉銀行は2025年10月20日、最新の人工知能を搭載したコンタクトセンターシステム「Genesys Cloud CX」を導入した。これにより、顧客からの問い合わせに対する応対品質が向上し、利便性とサービス品質の両面で大きな進化を遂げる。
導入の背景と目的
京葉銀行は創立90周年となる2033年3月に向けて長期ビジョンを策定し、経営資源の次世代化に力を入れている。その中核となるのが「オムニチャネルの進化」だ。同行は人工知能などの最先端技術を活用して、対面と非対面のチャネルを効果的に連携させ、より使いやすく快適な顧客体験を実現することを目指している。
今回導入されたシステムは、最新の人工知能機能によって問い合わせへの応対品質を高めるだけでなく、コンサルティング機能も強化される。これにより、顧客一人ひとりに最適なサービスを最適なタイミングで提案できる体制が整えられる。
システムの主な機能
AIアシスト機能で応対品質を均一化
新システムの目玉となるのが、オペレーターを支援する人工知能アシスト機能だ。顧客からの問い合わせに対して、システムが最適な回答候補を提示することで、オペレーターは迅速かつ正確な案内が可能になる。この機能により、オペレーターの経験やスキルに左右されることなく、高品質で均一な応対を実現できる。
自動音声応答とAIによる業務効率化
自動音声応答システムが問い合わせ内容に応じて適切な担当者へスムーズに振り分けるほか、人工知能が通話内容を自動的に要約・記録する機能も搭載されている。これによりオペレーターの事務作業の負担が大幅に軽減され、空いた時間を新たな提案など、より付加価値の高い業務に充てることができるようになる。
センター運営の可視化で働きやすい環境を実現
応対記録の自動化に加えて、コンタクトセンター全体の稼働状況をリアルタイムで把握できる機能により、効率的なセンター運営が可能になる。オペレーターが一人ひとりの顧客対応に集中できる体制が整うことで、応対のスピードと質が向上し、顧客満足度と従業員満足度の両方が高まることが期待される。
24時間365日対応を見据えた拡張性
人工知能が顧客からの問い合わせ内容を分析し、有益な情報として蓄積していく仕組みも構築される。将来的には、いつでも質問できる24時間365日対応の自動応答サービスの実現を目指している。
専門企業との協力体制
システム導入にあたっては、コンタクトセンターシステム構築で豊富な実績を持つ都築電気が担当した。また、問い合わせ内容の分析や情報蓄積における人工知能活用については、日立製作所の専門チームと2025年5月から9月にかけて、独自技術を活用した生成人工知能の技術検証を実施している。両社とは引き続き、質の高いサポート体制の構築に向けた検討を進めていく。
今後の展開
京葉銀行は、このシステムの活用を通じて顧客体験のさらなる向上を図るとともに、デジタル技術と人ならではの温かさを融合させた最適なサービスを提供していく方針だ。地域社会から信頼される銀行を目指し、最先端技術と人間的なサービスの両立を追求していく。
出典:https://www.keiyobank.co.jp/news/2025/20251021contactcenter.pdf
