アサヒ飲料、AI活用の外食データ分析サービスを導入 – リアルタイムで市場トレンドを把握

アサヒ飲料がスタートアップのLazuliが開発した「外食AIリサーチ」サービスを2024年10月から導入し、飲食店への営業提案を高度化することが明らかになった。
データ不足を解消、経験頼みの提案から脱却
これまでアサヒ飲料は飲食店に対して売上向上のための様々な提案を行ってきたが、根拠となるデータが不足しており、営業担当者の経験や感覚に頼った提案を行っていた。特に統合されたPOS(販売時点情報管理)データの取得が困難で、リアルタイムでの市場動向把握に課題を抱えていた。
今回導入する「外食AIリサーチ」により、整備された飲食店のPOSデータを入手できるようになり、正確な市場データに基づいた提案が可能となる。ドリンクやフードの細かな売れ行きデータを活用することで、飲食店全体の市況を参考にしたメニュー開発などの新たな提案も計画している。
1500店舗超のデータを統合、前週までの情報をリアルタイム提供
Lazuliの「外食AIリサーチ」は、1500店舗以上の飲食店のPOSデータを統合し、ドリンクとフードの販売数、来客数、客単価などを簡単に分析できる形でデータを提供するサービスだ。
前週までの膨大な外食POSデータが、すぐに分析可能な状態で納品されるため、顧客である飲食店に対してリアルタイムの外食トレンド情報を提供できる。これにより、より高度で説得力のある営業提案の実現につながる。
アサヒ飲料とLazuli、それぞれの強み
アサヒ飲料は「三ツ矢サイダー」「カルピス」「ウィルキンソン」などの100年ブランドをはじめ、「ワンダ」「十六茶」「アサヒ おいしい水」といった多彩なブランドを展開する、アサヒグループの飲料事業の中核企業だ。
一方、サービスを提供するLazuliは2020年7月設立のスタートアップで、高度なAI・機械学習技術を活用したクラウドサービスを開発している。同社は商品データ統合サービス「Lazuli PDP」なども手がけ、企業のデータ分析に必要な情報の収集・整備を専門としている。
今回の提携により、アサヒ飲料の豊富な商品ラインナップとLazuliのデータ分析技術が組み合わさり、飲食業界におけるより効果的な営業戦略の実現が期待される。
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000093.000068652.html